こんにちは🌞
さて、今日は、意外に知らない「造血剤」のお話です
貧血の時には「造血剤」を処方しますが、これは「鉄剤」であることはみなさんご存知のことと思います
鉄分は健康を保つうえで重要な栄養素ですが、2つの異なる種類があることはご存知でしょうか
食品に含まれる鉄分は、主にヘム鉄と非ヘム鉄の2種類があり、含まれている食品や体への吸収のされやすさが異なります。また、一緒に摂取する食材に含まれる成分がヘム鉄や非ヘム鉄の吸収率に影響を与えるため、食べ合わせをよく考えることが大切です
この2つの鉄の大きな違いは、吸収率と消化管への影響の2点です
消化管からの吸収率では、ヘム鉄は非ヘム鉄の5~6倍(日本人のデータでは、ヘム鉄25%VS非ヘム鉄5%)と言われています
また消化管への影響では、非ヘム鉄は細胞内に取り込まれる際に、3価から2価への鉄となるのですが、この2価のむき出しの鉄が「むかつき」の原因となります
一方ヘム鉄は、ポルフィリンと複合体をつくるため、そのような胃腸障害を起こしません
過剰摂取も起こりにくいと言われています
1.鉄とヘム鉄・非ヘム鉄の違いとは?

1-1.鉄(Fe)の役割
鉄はヒトに欠かせないミネラルの一種で元素記号はFeです。血液に含まれるヘモグロビンの構成成分であり、体内での酸素の運搬に重要な役割を果たしています
体内に存在する鉄の割合は、骨髄や肝臓などに貯蔵されているものが約3割、筋肉内のミオグロビンや血液中のヘモグロビンが約7割です
1-2.ヘム鉄について
ヘム鉄は、赤身肉や魚などに多く含まれ、タンパク質と結合した状態で存在する鉄成分です
非ヘム鉄に比べて、体内での吸収率が高いという特徴があります
1-3.非ヘム鉄について
非ヘム鉄は、野菜や牛乳、卵などに多く含まれている鉄成分で、ヘム鉄と異なり、タンパク質に結合していない無機鉄のことを指します
鉄はミネラルのなかでも吸収率が低い成分とされていますが、特に低いのが非ヘム鉄です。非ヘム鉄の吸収率を高めるには、ヘム鉄を利用したりビタミンCと合わせて摂取したりすると、良いとされています
鉄が不足すると、おもに以下のような症状が現れます。
- ・貧血(鉄欠乏性貧血)
- ・集中力の低下
- ・食欲不振
- ・頭痛
- ・疲れやすい
- ・筋力低下
鉄が欠乏した場合、赤血球に含まれるヘモグロビンが減少し、赤血球数も減るため「鉄欠乏性貧血」となり、体に十分に酸素が供給されなくなります。貧血になると、集中力の低下や食欲不振、頭痛などの症状を引き起こします
また、筋肉に存在するミオグロビンが減少すると、疲れを感じたり筋力が低下したりするおそれがあります。
鉄不足による貧血を予防するには、吸収されやすいヘム鉄を積極的に摂取するほか、吸収率を高めるタンパク質やビタミンCなどを一緒に摂取することが重要です。その他、赤血球の合成に関わる葉酸やビタミンB12も摂りましょう
含まれる鉄の種類は食品によって異なり、赤身肉や魚などに多く含まれるのがヘム鉄、野菜や牛乳、卵などに多く含まれるのが非ヘム鉄です
ヘム鉄は非ヘム鉄よりも吸収率が良いことが知られています。タンパク質やビタミンCなどと一緒に摂取することで、非ヘム鉄でも吸収率を高めることができます
鉄不足になると、鉄欠乏性貧血になり集中力の低下や頭痛を引き起こしたり、筋肉のミオグロビンが減少して疲れやすくなったりします
現代の日本人にとって鉄は不足しやすい栄養素とされているので、日々の食事で意識的に摂取していく必要があるでしょう。ぜひ、一日摂取量の目安を参考に普段の食習慣を見直してみてください。
さて、医療機関における保険診療で処方可能な経口鉄剤は以下の通り
(※治療に使用する1日の常用量100mgで値段を比較)
①フェロミア50mg/錠(20.4円/100mg)
②フェロ・グラデュメット105mg/錠(17.5円/100mg)
③インクレミンシロップ5%(101.7円/100mg)
残念なことに、このいずれもが「非ヘム鉄」なのです
つまり吸収が悪く、胃腸障害をきたしやすいものしか、医療機関では処方できないのです
インクレミンシロップは他の錠剤に比較して、むかつきは少ない印象がありますが、ご覧のように薬の値段が少々高めです
(とはいっても、3割負担の方では処方料などを含めても1か月分で1500~2000円ですが・・・)
そして「ヘム鉄」となると、市販されているサプリメントに頼らざるを得ないわけですが、インターネットで検索してみると以下の「ヘム鉄」が上がってきました
(※治療に要する非ヘム鉄100mg/日に相当するヘム鉄を20mg/日として値段を比較)
①DHC「ヘム鉄」(5mg/錠、約5.8円/錠⇒約23円/20mg)
②アサヒ「ディアナチュラ ヘム鉄」(3mg/錠、約23円/錠⇒約160円/20mg)
③フジテックス「ワカサプリ ヘム鉄」(3mg/錠、約36円/錠⇒約250円/20mg)
結局のところ、健康保険を使えば比較的安く済みますが、「非ヘム鉄」なので飲めない方もいます
市販のサプリを買えば簡単に「ヘム鉄」が手に入りますが、治療に使う高用量を摂ろうとするとお値段は高くなります
DHCはかなり安いようですが、理由は不明です。。。😅
ワカササプリは、造血に必要なビタミンB6、銅、モリブデン、パントテン酸などが微量ながら含まれているので少々お高くなっているようです
気を付けなければいけないことは、鉄剤の過剰な摂取です
肝臓に鉄が蓄積すると、「ヘモジデローシス」と呼ばれる肝臓障害を引き起こします
ですから、貧血の治療をする際は、医療機関で採血をして、血中に存在する「血清鉄」と細胞内の貯蔵鉄である「フェリチン」の双方ともに過不足ないこと確認しながら、鉄剤の内服量および期間を調整するのが安全です
できない方は、体調をみながら加減してください
ではまた✋



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